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科学一般

プログラムやシステムにおける時間の考え方

どれぐらい正確な時間を必要とするのか 1日に1回とか1年に1回何かを行うシステムを考える。 1秒をカウントすることを86400回繰り返したらその処理を行うというようにすればいいのでは。 1日をカウントする関数をプログラミング言語で用意しとけよと思うかもしれない。 ところが時間というのはそれほど単純なものではないのだ。 おもちゃのシステムとかであれば多少ずれても、 ずれたことを認識してから後で人力で […]

科学史 (9) 近代:古典物理学の限界 クルックス管以降

トップページ 帝国主義の浸透によって工業は統一化と大規模化による大量生産を余儀なくされた。 発電所が建設され、重工業が蒸気機関によるものから電動機関によるものへと変化していった。 冶金、メッキ、ガス類の生産は電気なくてはなしえないものである。 科学技術も資本投入を受けて著しく進歩し、理論と応用、そして各種専門分野へと細分化されていった。 豊富な電力を人類は電灯や電信通信に応用した。 分光学が発展し […]

科学史 (8) 近代:原子分子論・熱力学・電磁気学:ドルトン、マクスウェル

トップページ 電池が発明され、電気を能動的に操れるようになってからは科学者たちは電気に魅せられていく。 電気分解の手法で様々な元素が単離されていった。 ようやく精錬されたアルミニウムは世界一高価な金属となった。 化学反応に対する見識が蓄積され、世の中の物質は細かい粒である原子からなるという説が支持される。 しかし直接的な観測手段がなかったため懐疑的に思う者も少なくなかった。 ニュートンが創始した分 […]

三体ⅠⅡⅢ 感想(4) 三体Ⅲ下 (死神永生)

三体Ⅲ下(死神永生) おとぎ話の解読 程心の会談の内容から嘘が発見される。 雲天明は幼馴染で程心が作ったおとぎ話を語ったと言ったが、 大学まで知り合いでなかったと。 もうやめて、そのぼっち設定いじるの。雲天明のライフはゼロよ。 おとぎ話であるが、よくできている。それだけで薄い本が描けそうなぐらい萌え要素がある。 ホーアルシンゲンモスキンという呪文のような地名に惹かれる。 絵師に封じ込められてしまう […]

科学史 (7) 近代:19世紀前半の数学 ガウス・コーシー・ガロア

トップページ 19世紀前半の数学ではコーシーらの功績によって複素数に関する理解が深まった。 行列や実数の諸性質も明らかにされていった。 5次方程式の非可解性や非ユークリッド幾何学の無矛盾性など 古来からの命題が否定的に解決されたことから数学の万能性に暗雲が立ち込めてきた。 アドリアン=マリ・ルジャンドル 素数定理の予想 \(x以下の素数の個数: \pi(x)は,\) \(\pi(x) \sim \ […]

科学史 (6) 近世産業革命、オイラー、解析力学

トップページ ニュートンの運動方程式は座標変換に弱いという弱点があったため、 座標に依らない一般的な法則を導き出そうとする動きが解析力学を生んだ。 それらを数学的な裏付けを持って進めたのが天才オイラーである。 ラヴォアジエは錬金術から明確に化学へと踏み出した科学者だ。 化学反応を伴う実験によって多くの元素の性質を見出した。 電気に関しては原始的な機器を使って静電気の性質が徐々に調べられていた。 科 […]

三体ⅠⅡⅢ 感想(3) 三体Ⅲ上 (死神永生)

三体Ⅲ上(死神永生) プロローグ コンスタンティヌスの寓話は諸行無常さと、 高次元からの干渉は魔法のように見えることを示唆している。 伏線ではあるのだけど、冒頭でいきなり出てくると面食らう。 そして楊冬が登場する。三体Ⅰで物理学に絶望して絶命したあの楊冬である。 部下はスーパーコンピューターのシミュレーションで、 地球のような惑星の環境は生物によって大きく変えうるが、 宇宙相手では生物の影響は無い […]

科学史 (5) 近世ニュートンの科学

トップページ ヨーロッパで科学の学会が設立され、科学技術の伝達機会を増した。 物理学ではガリレオやケプラーが観測した運動を数式化することが進められた。 光や波に関する研究もこの頃始まり、光は波なのか粒子なのかという論争が巻き起こる。 17世紀後半ではニュートンの提案した力学の概念が科学界を席巻した。 数学ではライプニッツと共に微分積分学の基礎を切り開いた。 また初の蒸気機関がイギリスで産まれ、産業 […]

科学史 (4) 中世ルネッサンスの科学

トップページ グーテンベルクの活版印刷技術によってギリシャやアラビアの科学書が大量複製され、 ヨーロッパの科学復興が促された。 しかしコペルニクスの地動説を発端とした宗教との対立が勃発する。 渦中に巻き込まれることになるガリレオはアリストテレスなどの古代の偉人の発言を鵜呑みにせずに、 実験・観測をもとに法則を見出すという実験科学を推し進めていった。 数学では扱いにくいローマ数字からアラビア数字への […]

三体ⅠⅡⅢ 感想(2) 三体Ⅱ (黒暗森林)

三体Ⅱ上(黒暗森林) タイトルの黒暗森林とは何かというのが三体Ⅱのテーマとなる。 三体星人との戦争なのだけど、実態は人類同士の頭脳戦の様相を呈する。 滅亡の危機に瀕しても一致団結できない人類の愚かさをこれでもかと表現してくる。 スケールが大きいんだが小さいんだか。水滴には度肝を抜かれました。 三体Ⅱでの主人公は羅輯(ルオジー)。 彼にスポットを当てながら読んでいくのがおそらくいい。 そして人工冬眠 […]