鶏肉のパロワーズ

パロワーズとは鶏肉と玉ねぎの白ワイン煮込みだ。

上田淳子さんのレシピを参考にアレンジしています。
氏の本のコンセプトが忙しいフランスのマダムがサッと作る料理です。
共働きなどで忙しい現代の日本人家庭で作る料理としては最高の教材ではないですか。

我が家はワイン(酸化されやすい)を常備していないので、
カルヴァドス(りんごのブランデー)でよく代用する。

材料 (2人分)

  • 玉ねぎ:1個
  • にんにく:2片 (1/4個程度)
  • 鶏肉 (もも肉などお好みで):300g
  • 壬生菜:1房
  • 調味料類 (塩、黒胡椒、小麦粉、オリーブオイル、バター、カルヴァドス、ローリエ、ローズマリー)

玉ねぎとニンニクのカット

西洋料理は玉ねぎ、にんにく、トマトにオリーブオイルorバター、たまに人参、かぼちゃ、セロリでできている。
どれも容易に手に入る食材だし、栄養価も高い。
これら数個を使いこなすだけでプロっぽい味を出せる。

パロワーズでは玉ねぎの旨味を味わうために1cm程度の幅で刻んでいく。
にんにくは薄切りにする。

肉の下味をつける

鶏肉は大ぶりにカットし、小さじ1/2の塩を塗りつけていく。
黒胡椒を全体に振ったら小麦粉を薄くまぶす。
下味で塩分を付けると合計塩分量が少なくても塩辛く感じる効果があるのだ。
減塩も重要だし、味のメリハリにもなる。
この時点での香辛料は臭み消しであったり、特定の具材ピンポイントで効果を与えたいときに使う。
料理の工程にも科学的な意味付けをして理解しよう。

肉を香ばしく焼く

オリーブオイル大さじ1をフライパンで熱し、強火で肉を片面2分ずつで焼き色を付ける。
「焼く」という行為は「煮る」では達成できない温度まで加熱することによって、
肉のタンパク質が化学反応を起こして旨味となる工程だ。
中まで火を通す必要はないので表面だけ炙る感覚で。

飴色玉ねぎ製造

オリーブオイル大さじ1にんにくを加えて弱火で加熱する。
ゆっくりと油ににんにくの香りを移してゆく。
にんにくが泡立ち焦げ色が付く段階(内部が100度を超えるまで加熱されている状態)になったらにんにくを一旦取り出す
玉ねぎを加えて強火で炒める。
玉ねぎは個体差もあるが水分量は多いのでよく混ぜながら強火で一気に加熱するのがよろしい。
多少しなびれて色付いてきたら火を止めてカルヴァドス大さじ2を加える。
(アルコール度数が高い酒は引火の恐れがあるので注意)
水1/2カップを加えてにんにくをフライパンに戻して中火でよく混ぜる。
煮立ってきたら火を止めて鶏肉を鍋底に置いて煮汁に付ける。玉ねぎはその上に被さるようにする。

蒸し煮で煮詰める

ローズマリーを軽く振り、ローリエ2枚を煮汁に付けるように設置する。
壬生菜は10cm程度の幅にちぎり切ったものを玉ねぎの上に置く。
中火にかけ、煮立ってきたら蓋をして弱火で10分煮込む。

蓋をとってバター2g加える。
味が薄ければ塩、胡椒を振る。
ここでの水分の減り具合にも依るが、煮汁に粘性が出る程に強火で1~2分水分を飛ばす。
ローリエを取り除いて皿に盛り付ける。

仕上がりは

ナイフがいらないほど柔らかく煮えてます。
下味とローストした効果も出ていて旨みたっぷりでジューシーです。
壬生菜も蒸しで十分火が通っててグッド。
玉ねぎの甘さカルヴァドスが適度な酸味を与えているのがわかります。

フライパン1つでタンパク質と野菜たっぷりの1皿ができあがりました。
ある程度放置して他の作業できる時間もあるし、
これぐらいなら仕事帰りに作ることもできるでしょう。