コロナ流行の折、初のオンラインで戦うこととなった世界コンピュータ将棋選手権2020。
AMDの64コアCPU:3990Xが牙を剥いてDLのGPUやクラウドのクラスタ勢に襲いかかる今大会。
棋譜をパラパラと見て興味深かった局面を取り上げる。
棋譜はこちらから↓
http://live4.computer-shogi.org/wcso1/
2日目 1回戦 Qhapaq from Neo-Saitama – Argo
横歩取り青野流から先手が猛攻する
ここから▲6五桂△2三銀▲3三飛成△同玉▲7四桂△9二飛▲6二桂成△同銀▲5一角
7四桂の筋なんてあるのか。しかも6二に成り捨てるって衝撃。
先手の2枚の桂も天使どころではない跳躍で躍動している。
2日目 3回戦 スーパーうさぴょん2X – dlshogi
相掛かりからゆっくりしようとしたうさぴょんにdlshogiが襲いかかる。
▲6五角△6四歩▲8五桂△9九角成▲7三桂成△同金▲5六角△5四香▲7七桂△5六香▲同歩△4五桂▲4六香△6五桂
飛車取りを手抜かれるが角が後で詰んでたり、△6五桂のところ△5七角が本線と読みがち(それでも悪いけど)。
はたしてうさぴょんはどこで間違えたのか。
2日目 3回戦 Hefeweizen-2020 – HoneyWaffle
銀冠穴熊を目指すのかと思いきや、角筋が厳しいと見るや串カツ型に構える。
相手の端桂も怖いけど▲8七銀が手厚いので意外と大丈夫です。
ただ、Aoba戦では同じような形から玉頭戦で押し勝っているので玉が硬いと成立する攻めなのか恐ろしい。
振り飛車側の銀冠からの玉頭戦!
皆さんもぜひやってみましょう。
2日目 5回戦 nozomi – 究極幻想アルテマタヌポン
プロの棋戦で出てきそうな角換わりだけど……
深すぎてよくわからん。
まだ互角のようで、角換わりらしい闘志剥き出しの手が続く。
先手勝ちとなったが宣言を目指さずに引き分けとなった。
2日目 6回戦 elmo – Hefeweizen-2020
相雁木模様から後手が右玉に構えた。
しかしここから△3二玉まで行きます。
これが右玉特有の手待ちによる間合いのとり方か……。
う~ん、わからん。
この銀取りに触るのが65手後。
つまり左辺でそれ以上の攻防が繰り広げられます。
2日目 6回戦 dlshogi – HoneyWaffle
か、会長!これは△9五歩型ダイレクト向飛車だ。
dlshogiは▲6五角の乱戦にはしなかった。
2日目 8回戦 究極幻想アルテマタヌポン – Hefeweizen-2020
角換わり相早繰銀の攻防。
技の掛け合いになってるけど、これで先手悪いなら参るよね。
ここで▲3四飛とできないようでは……といったところか。
昨今のコンピューター将棋にはまったくついていけてないが、
まだディープラーニング勢より三駒勢の方が上のようだ。